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いのちのいきをふきこまれて

使徒言行録 2章 1〜13節 「命の息を吹き込まれ」 2018.5.20 ペンテコステ

▼長崎の原爆資料館で、一枚の白黒写真を見たことがある。母親が赤ん坊におっぱいをくわえさせているのだが、二人とも髪は焼け縮れ、皮膚も大やけどを負っている。母親は既に息絶えている。写真の解説には「この数時間後、赤ん坊も亡くなった」とあった。原爆がいつ、どこに落ちて、何人の死者が出て…といった私の興味関心は吹き飛ばされた。たった一枚の写真が全てを語り尽くしていたからである。
▼「突然、激しい風が吹いて」、「炎のような舌が分かれ分かれに」―ペンテコステ=聖霊降臨日には教会でよく読まれる、あまりにも有名な物語。しかしこの話は、先の写真のように、起こった出来事を冷静に分析したり、人々の言動を詳細に記すといったこととは一切無縁である。使徒言行録の著者ルカは、そのようなことには全く無関心である。彼の手元にあった伝承はただ一つ、「聖霊が降って、弟子たちが大胆にイエスの福音を語り出した」という事実だけであった。この事実を後の世の人たちに伝えるために彼が記したのが、一見摩訶不思議ともいえる、聖霊降臨の物語である。
▼聖霊降臨の出来事は、イエスの復活後50日目(ペンテコステー)に起こり、弟子たちがイエスの死後たった50日で教会を起こし、宣教を開始したと理解されている。しかし実際に彼らがイエスの死から立ち直るまでには、もっと長い時間がかかっただろう。それでも、イエスの死に打ちひしがれていた彼らが、大胆にイエスの福音が語れるようになったのには聖霊の働きが確かにあった。ルカはそれを「神の偉大な業」(11節)だと記す。もはや、人ではなく「霊」が演説や行為の主体となったのだ。
▼聖霊とは、イエスが生きて私たちのうちに働く、という事実のこと。神はかつて、土の塵(アダーマー)から作った人(アーダーム)の鼻に命の息を吹き込み、それで人は生きるものになった。命の息が今度は弟子たちに吹き込まれ、福音を語る賜物を持った新しい人間を創造したのだ。我々が御言葉を証しする時、もはやそこで証ししているのは我々ではなく、我々の中で生きて働くイエスである。
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